To kill one's boredom...RO

「心にうつりゆくよしなしごと」について


「心にうつりゆくよしなしごと」について

<130>Scholarly-学術的思索 若いって良いな

大学に入ってから26歳位にかけて、日々私の頭の中では様々な思考が駆け巡っていました。
また、様々な書物を濫読しては黙して思索し、その結果をインターネットという大海原に吐き出していました。アインシュタインの相対論やボーアの量子力学に始まり、陰陽五行説や遺伝子学、更には歴史や文学に至るまで、様々な思考を巡らせていたものです。

その時ふと、あることに気づきました。それは


 太古から時代が進むにつれて、学問の分類が細分化していないか?

ということです。
つまり、昔は天文学も神学も文学も、同じ1つの土俵で語られていたのに、現在は学問が細分化し過ぎてはいないだろうか、と。
確かに、細分化することでより深く掘り下げることができるのは間違いありません。
ただ、世界を遍く覆い尽くす「真理」からは、遠ざかっているのではないのでしょうか?

ここで、ロボット開発の歴史を例に挙げて考察してみましょう。
元々ロボットの研究開発は、完全な人型ロボットである「ヒューマノイド」を目標として進められてきました。ここで言う「ヒューマノイド」とは、頭、胴、そして四肢があり、自立的に二足歩行ができるロボットのことです。

ですが、ここで世界中の研究者たちは大きな難関にぶつかります。
それは二足歩行です。
プログラムによるバランス制御はもちろんのこと、歩行中の衝撃緩和など、最も難易度の高い難関ばかり。次第に世界中のロボット研究者は、手(マニピュレーター)や多足歩行、頭部の認識デバイスなど、ヒューマノイドを構成する「パーツ」の研究へと細分化していったのです。

1996年末の日本ロボット学会最終日。
参考発表としてホンダの技術者たちからとある映像が流されたのです。
「自動車メーカーなのに、ロボット学会で何を……?」
研究者たちは一様に怪訝な表情を浮かべたと言います。
ところがこの直後、会場から怪訝な表情が消え失せます。
そう、ホンダが開発した世界初の自立二足歩行型ヒューマノイド「P2」の姿が映し出されたのです。
スクリーン上ではP2が人間よりやや遅い速度で二足歩行し、あまつさえ階段の昇降までしているのです。

結局、学者達は細分化することによって本質を見失い、更に既存の良技術ですら見えなくなってしまったのです。
そして、既存の技術をベースに大局的見地から開発を進めていった「外野」のホンダ技術陣が、真理を獲得することとなりました。

ちなみに、ホンダはこれまで研究してきたヒューマノイドの研究資料と研究結果を、惜しみなく学会に提供しました。
このことで、世界のロボット研究は大きく飛躍し、同時に日本は大きなアドバンテージを得ることになったのです。
影響力まで大局的……まさに理想型ですね。

◆ヒューマノイドロボットの歴史

Posted by ナカノヒト : 2005年04月04日 01:33 | コメント (0)

この記事へコメントする

(コメントを投稿すると、サイト管理者へ承認を行います。投稿したコメントが表示されるためには、サイト管理者の承認が必要です。承認には少々お時間がかかりますので、しばらくお待ちください。)