「空気」を読めない若者たち
この話、少々分類に迷いました。
何故かというと、現代社会の問題点の1つであると同時に、MMORPGのような仮想空間内で良くある話だからです。
ですが、ここではあえて社会問題ということでカテゴリーを分けます。
タイトルの通り、「雰囲気」や「空気」を読むことができない若者が、ここ数年急増しているように思います。
私が知っている範囲では、彼らは一様に人付き合いに自信を持っていません。
何故そうなるのでしょう?
空気が読めない若者は、「常に自分がある程度の注目を浴びていたい」「他人に悪く思われたくない」という臆病な意識から人付き合いが減り、自閉的になってしまいます。
人付き合いが減っていくと、他人とのつきあい方を学ぶ機会が減ることは言うまでもありません。
結果、場の雰囲気が読めなくなり、周囲に著しく不快感を与える発言や、痛い言動の区別・判断がつかなくなってしまうのです。
前述の「注目を浴びていたい」とか「悪く思われたくない」というのは、家庭環境や学校でのいじめなど、幼少期の様々な要因から、無意識にそのような志向になるようです。
この「恐怖心の中の自己顕示欲」について語ると、トンでもない方向に話が流れるのでここでは割愛させて頂きますが、私はもう1つ、この問題の鍵があると考えています。
それは、幼少期に他人から叱られる環境にあったか否か、ということです。
昔は近所にカミナリオヤジがいて、共同体の子供達に畏怖されていたものです。
ですが、今は他人の子供を注意したら、逆に親からクレームが来かねません。
アカンことをアカンと言って怒られるなんて、私には信じられませんが……
この『怒られる環境』にあった場合、万一空気を読み外して集団内に不快感を与えても、集団の「長」や年長者から注意されることで、まだ自己改悛できるようです。
そして、注意されてから改めて謝罪し、行動を示すことで集団に戻っていきます。
もちろんそのような「社会的怒り役」のいる集団は、比較的成熟した集団なので、反省の意志があれば、きちんと受け入れてくれることでしょう。
ですが『怒られる環境』に無かった場合……空気が読めない若者は、集団の「長」や年長者に怒られたら、そのまま尻尾を巻いて逃げてしまうんですね。
もちろん集団からも逃げてしまいます。場合によっては逆ギレなんてこともあるようです。
このような若者達に限って、MMORPGやネットの世界では非常に堂々とした振る舞いをしています。
また、言葉が粗暴だったり、自己中心的な一面も持っています。
それは「恐怖心の中の自己顕示欲」を持っているからに他なりません。
リアルとは違って、本心の裸のつきあいをする必要性が無いわけですから、ね。
だからこそ、そういう若者達は一方的な愚痴や文句を吐くことが多いのです。
もちろん「一方的」なので、そこに改善案や提案という前向きな要素は、何一つありません。
今年1年だけで、このような若者達を何人も見てきましたし、接してきました。
私にとっての『2005年の漢字』が「読」と言っても過言ではないくらい、接してきました。
たまたまなのかも知れませんが、そんな子は男女問わず、大学生に多かったような気がします。
(私が知っている高校生及び高校生世代の子は、みんな妙にしっかりした子ばかりです)
隠居志向の私が言っても説得力が薄いですが、このような社会性の薄い大人が次々と大学から輩出されることに、ただならぬ危機感を持ってしまいました。
「俺、全然だめだよな」とか「全然空気読めてないじゃん!」等と自分で言っている人は、まだ大丈夫。
問題は、自己の弱さを隠すためにゲームやネットの世界で、やたらと堂々としている若者です。
社会に出て、上司や年長者から頭ごなしに注意されたとき……仮想世界とのギャップに、間違いなく苦しむことでしょう。
あなたは大丈夫ですか?
Posted by ナカノヒト : 2005年12月25日 06:47 | コメント (0)