声に出して読みたい……
平野耕太。
正直、ここまで有名になるとは思っていませんでした。
1995年に某エロマンガ誌で初見して以来、その類い希なるセンスに、隠れファンを続けてきました。
平野作品の登場人物と世界は、全て狂気と正気が紙一重。
さらにナチズム的(というか、モロにナチズムか?)な香りを孕みながら、ストレートで純粋な欲望に満ちあふれています。
同系列の「狂気」に、1993年にモーニング誌で連載され、カルトな人気を誇っていた「国民クイズ」というマンガがあります。
日本の国権たる最高機関が「国民クイズ省」。しかも「国民クイズ」で優勝すると何でも望みが叶えられる反面、1問でもミスると政治犯として収容されるという、日本の近未来(?)を描いた作品です。
作中の政府キャッチコピーからして「民主主義はもういらない あなたのための全体主義」といった具合。
もうイッちゃってるでしょ?
自分自身、変に堅く、常識的な部分が心根に凝り固まっているためか、その反動として「異常心理」や「圧倒的な熱量に基づく狂気」といったものに惹かれる面があるようです。
そういった部分を昇華(?)させるために、このようなマンガを読み漁っているのです。
閑話休題。
平野作品の「狂気」は、作中のさまざまなセリフに現れています。
中でも、初期の作品(デビュー直後)の「テクノ番長」が好きでした。
この「テクノ番長」シリーズは、一応エロマンガなのですが、設定はテクノ番長がテクノを歌うと、周囲の人間が操られて敵を倒すという荒唐無稽なもの。
もはやエロとは程遠いです。むしろエロでは無くなってます。
申し訳なさげにエロなコマが2~3カット入っていることすらありました。
なにはともあれ、「テクノ番長」の曲がどのようなものなのか、私が押さえている範囲での歌詞をご紹介します。
◆テクノ暗殺拳第4649番「俺は機動戦士」
燃えあがーれー 安室ーーーーー
振り向くーなー 安室ーーーーー
撃てよッ、撃てよッ、撃てよーーーーーッ
叩けッ、叩けッ、叩けーッ
走れッ、走れッ、走れッ
いーそーげーッ
◆テクノ暗殺拳第13番第2章「私はパイロット7(セブン)」
ビューンビューン
ビュビュビュビューーン
わーたーしーはーパイロットーーーー
マクロのーーー空にパイロットーーー
僕はもーうー パイロット
覚えていますか 小白龍(シャオパイロン)ーー♪
天使の絵の具に上海伊達男(シャンハイダンディー)
ジタンの煙がッ
ハッ、目に染みるゥーー
OHーーー
0G(ゼロジー)ーラヴ、0Gーラヴ、0Gーラヴ
フォースリーツー、ワンツースリー、ワンツースリー
ワンツースリーー、ワンツースリーー、ワンツー!!
◆[個人的推奨の超傑作] テクノ暗殺拳第666番「俺は美少女戦士」
ごめんねェ、素直じゃなくってェ
思考回路は、回 路 全 開(※下図参照、1ページ使用の大コマです)
光ファーーイヴァーー、コミニュケーションーー
夢操作ON!
セットアァ~~ップ!!
ミ ラ ク ル
ロォーマァァンスウウウゥゥ

こんな感じで、とにかく勢いがスゴすぎて押し切られてしまいます。
「国民クイズ」もそうなのですが、勢いのある狂気はたまらなさすぎです。
そんな平野作品の狂気は、「ヘルシング」に結実し、2ちゃんねる等でおなじみの「諸君、私は戦争が好きだ」につながるわけです。
韻を意識して構成しているためか、狂気に満ちあふれた最高の檄文になっていると思います。
古今東西の名檄文にも劣らぬ勢いを、この狂気の中から感じられてなりません。
諸君 私は戦争が好きだ
諸君 私は戦争が好きだ
諸君 私は戦争が大好きだ
殲滅戦が好きだ 電撃戦が好きだ 打撃戦が好きだ
防衛戦が好きだ 包囲戦が好きだ 突破戦が好きだ
退却戦が好きだ 掃討戦が好きだ 撤退戦が好きだ
平原で 街道で 塹壕で 草原で 凍土で
砂漠で 海上で 空中で 泥中で 湿原で
この地上で行われる ありとあらゆる戦争行動が大好きだ
戦列をならべた砲兵の一斉発射が 轟音と共に敵陣を吹き飛ばすのが好きだ
空中高く放り上げられた敵兵が 効力射でばらばらになった時など心がおどる
戦車兵の操るティーゲルの88mmが 敵戦車を撃破するのが好きだ
悲鳴を上げて燃えさかる戦車から 飛び出してきた敵兵をMGでなぎ倒した時など
胸がすくような気持ちだった
銃剣先をそろえた歩兵の横隊が 敵の戦列を蹂躙するのが好きだ
恐慌状態の新兵が 既に息絶えた敵兵を何度も何度も刺突している様など 感動すら覚える
敗北主義の逃亡兵達を街灯上に吊るし上げていく様などは もうたまらない
泣き叫ぶ虜兵達が 私の振り下ろした手の平とともに
金切り声を上げるシュマイザーに ばたばたと薙ぎ倒されるのも最高だ
哀れな抵抗者達が雑多な小火器で 健気にも立ち上がってきたのを
80cm列車砲の4.8t榴爆弾が都市区画ごと木端微塵に粉砕した時など 絶頂すら覚える
露助の機甲師団に 滅茶苦茶にされるのが好きだ
必死に守るはずだった村々が蹂躙され
女子供が犯され殺されていく様はとてもとても悲しいものだ
英米の物量に押し潰されて 殲滅されるのが好きだ
英米攻撃機に追いまわされ 害虫の様に地べたを這い回るのは屈辱の極みだ
諸君 私は戦争を 地獄の様な戦争を望んでいる
諸君 私に付き従う大隊戦友諸君 君達は一体何を望んでいる?
更なる戦争を望むか?
情け容赦のない糞の様な戦争を望むか?
鉄風雷火の限りを尽くし 三千世界の鴉を殺す嵐の様な闘争を望むか?
戦争!! 戦争!! 戦争!!
よろしい ならば戦争だ
我々は満身の力をこめて 今まさに振り下ろさんとする握り拳だ
だがこの暗い闇の底で半世紀もの間堪え続けて来た我々に
ただの戦争ではもはや足りない!!
大戦争を!! 一心不乱の大戦争を!!
我らはわずかに一個大隊 千人に満たぬ敗残兵に過ぎない
だが諸君は 一騎当千の古強者だと私は信仰している
ならば我らは諸君と私で 総兵力100万と1人の軍集団となる
我々を忘却の彼方へと追いやり 眠りこけている連中を叩き起こそう
髪の毛をつかんで引きずり下ろし 眼を開けさせ思い出させよう
連中に恐怖の味を 思い出させてやる
連中に我々の 軍靴の音を思い出させてやる
天と地とのはざまには 奴らの哲学では思いもよらぬ事がある事を思い出させてやる
一千人の吸血鬼の戦闘団で 世界を燃やし尽くしてやる
■Wikipedia 平野耕太
Posted by ナカノヒト : 2006年02月17日 13:27 | コメント (0)