To kill one's boredom...RO

「心にうつりゆくよしなしごと」について


「心にうつりゆくよしなしごと」について

<150>Industry-ある業界 こんな時代だからこそ

羊を殺して肉を食すよりも、毛を刈り取る対象として考えるべきである。
(ティベリウス帝)

ホテルのレストランはどこも不振です。
観光に依存している京都はなおのこと。

しかも、私が勤務しているホテルは、京都有数の飲食店街のド真ん中。
近隣府県ならまだしも、遠方から京都に来て、ホテルのレストランで洋食食べる観光客なんていませんよ。

そうなると、ホテルのレストランを使うのは地元の方々。
大多数を占める地元庶民の感覚で行くと、ホテルのバイキングに¥4,000以上も出して行きますか?
1人¥4,000以上出すなら、町場の居酒屋で飲み放題付の鍋や焼肉が食べられますよね。


安さのインパクトと、食べ放題のボリュームには、総合力「しか」ないホテルでは太刀打ちできません。
そこで、周囲の反対と懐疑的な視線を押しきり、2月中旬より¥2,000円台での食べ飲み放題を提案、実施に漕ぎつけました。

この価格、近隣飲食店でもギリギリの最安値で、京都市内のホテルではダントツの安さです。
しかも『ホテル』なのですから、消費者心理による信用度もバッチリ。
それだけでも宣伝効果によるインパクトは大きいでしょう?
利益率は当然低いですが、手をこまねいて凋落を見ているよりは、少しでも利益を生み出す策を取るに越したことはないと思ったのです。

結果は、予約が殺到し、ウェイティングも発生するほどの大盛況。
近隣ビジネスマンのクチコミもあり、引き続き盛況となるのは目に見えています。
お陰で昨日、4月末まで期間を延長することとなりました。

自分のマーケティングの基本は「この値段、この品質、この量で、自分は買うだろうか?」という、実に基本的、そして現実的な消費者目線です。
自分がお金を出さないモノに対し、人様がお金を出すわけないでしょ?

我々は、世の中の大半を占める中層市民を相手にビジネスをしています。
その大多数の視線に立たなければ、マーケティングなんてできません。
数字も大事ですが、最後は庶民感覚というわけなのです。

他ホテルのマーケティングマネージャーから「ナカノヒトさんのマーケティングはシビアだね」と言われますが、そんなのシビアで当然。日本は資本主義国家、競争社会なんですから。
ホテルの看板と自尊心だけで商売ができるなら、私だってすぐに方向転換しますよ。

こんなご時世だからこそ、謙虚に冒頭の言葉をかみしめ、堪え忍んでビジネスすべきではないでしょうか?

Posted by ナカノヒト : 2009年03月17日 12:20 | コメント (0)

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